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●おはようございます。このたびは取材を受けていただき、どうもありがとうございます。さて唐突ですが、本日はこのインタビューの後、どのようなスケジュールになっていますか? ツアーに出たりレコーディングに入っていない時のあなたの典型的な1日はどんな様子なのか教えてもらえますか?

「ほとんどの時間を電話に費やしてるね。これには良い面と悪い面があって、デスクワークがとりわけ好きじゃない、ってことが悪い面。でも、人と話をするのは好きなんだ。人の意見を聞いて、問題を解決したり、会話を通じて解決の糸口を探ったりするのは、僕にとって非常に興味深い。もちろん、電子メールやそういった手段で議論をしたりもするけど、直接話すのと比べるとつまんないね。無感覚になるというか、どうも気持ちが悪い。メリットがあることは認めるけど、欠点をカバーできるほどのメリットはないと思うんだ。まぁ、他には、ディスコードの共同経営者として、レーベル運営の雑務をこなしていかなきゃならない。管理者の立場だからレコードのパッキングをやることはあまりないけど、実際、他に人手がなかったらそれもやるし、床を掃いたり、拭き掃除をしたりもするよ。僕は初めてバンドを組んだ時から、自分がいたすべてのバンドをマネージしてきたんだ。いまだにマイナー・スレットのことも、フガジのことも僕がやってるし、現在ではイーヴンスの事務関係のことを全部やってる。そしてこれまでに関係を築いてきた多くのアーティストたちのプロジェクトを手伝ったりもしてる。だから、基本的に予測不能な毎日だよ。今日はディスコードのオフィスに行かないことにしたんだ。自宅にいた方が雑音に邪魔されず、集中できるからね。ディスコードにいるとどうしても、僕の25年間に及ぶキャリアの遺産と格闘しなければならなくて大変なんだ」

●一日中、電話で話している、その相手はどういう人たちなんですか?

「君みたいな人たちさ。電話インタヴューは長年の間に何千回とやってるし、あとはディスコードと契約することに興味があるバンドの代表者と話したり、フガジのことでギーと話したり……。ここのところ、ある馬鹿げた訴訟問題に、かなり時間をとられててね。ナイキに関することなんだけど」[注) ナイキが今年のスケート・ボード・キャンペーン・ツアーのタイトルを「MAJOR THREAT」とし、その宣伝ポスターにMINOR THREATのあのジャケットのデザインをパクッたという話題。]

●ああ、聞いています。実際どうなんですか?

「本当言うと、コップの中の嵐みたいなもんで、大した問題じゃないと思ってるんだよ。マイナー・スレットのアルバム・ジャケットを流用したチラシを、ナイキが許可なしに作ってしまった、なんてことはね。でも、それに対する抗議の声がかなり上がったんだ。少なくともこの国では。だからとりあえず、なんらかのリアクションを取るに値する、創造的な解決にもっていくべき問題だとは思うんだ。ナイキのやったことは確かに間違ってたし、多くの人々の感情を害した。感情を害された人々にとっては、なんらかの結果が出されることが重要なんだ。それがどういうものであるべきか、今はまだ検討してる最中なんだけど、非常に複雑でね。僕としては、ごく普通のよくある解決法以外のアプローチを考えてる。よくある解決法っていうのは、要するに、示談金をもらって和解することだけどね。示談金というのは本質的に口止め料で、この国では一番一般的な方法なんだ。特に大企業とモメごとが起きた時はね。訴訟を起こそうとすると、示談金のオファーがある。いったんそれに応じたら、その額を公にしてはならないことになってる。僕はそういうのには興味ないんだ。今回の問題も、僕自身が今までずっと従ってきた基本的な哲学とか理想、政治学に沿ったアプローチがしたいと思ってるんだよ」

●あなた自身、今回のことでかなり感情を害されましたか?

「いや、あまり。戦争の方がよっぽど感情を害されるね。戦争は不快だ。人間の残忍性、貪欲さ、貧困。そういったものの方がよっぽど腹が立つ。ナイキの件では、ジャケットをパクった人たちは、純粋なファンだったんだよね。悪意があってやったわけじゃない。大企業の影響力とか、世間にどんな風に見られるかに、神経が回らなかっただけなんだ。だから、僕が感情を害されたということは特にないよ。単なるケアレスミスさ。ある意味、腹を立てて大騒ぎしてる側から飛び出した言説の方に、ちょっとどうかなあと思わせるものがあるね。例えば……ナイキ・ストアに爆弾をしかけよう、なんていう脅しとか。むしろそういうものに気分を害されるよ。なるべく客観的に正しい事実をとらえておきたいんだよね。現実に世界では、無実の男が私服警官に地下鉄の車両の中まで追跡されて、頭に5発弾丸を食らう、なんて狂ったことが起こってる。そしてそれを引き起こしたのは、多くの人間を殺すために自爆することを選ぶ人間によって引き起こされたパニックと恐怖心、ときてる。さらにそれを引き起こしたのは、現在もイラクで進行中の占領政策と狂気の戦争なわけだ。本当に腹が立つのはこういうことだよ。感情を害される。それと比べると、スニーカーを作ってる会社のチラシがパンクロック・バンドのジャケットを使ったことなんて、全然たいしたことないと思うね」

●様々な角度から見たとらえ方ですね。

「そう、きちんと様々な角度から冷静に見れば、イラク戦争は犯罪だと分かるはずだよ。あんな戦争はあっちゃいけないんだ。始めるべきでなかった。信じ難いほどの過ちだ。最初から大間違いだったんだ」

●そうですね。先日イギリスで起こったことも本当に狂ってると思いますし、やった方の言い分も理解できるってところが、また狂気の度合いを深めてる、というか。

「異常な状況が飛び火してるからね。国家レベルでの狂気が、一般レベルまで波及してしまってる」

●確かに……。質問に戻らせてもらいますね。改めて、イーヴンスとしての来日公演が決定しまして、心から喜んでいます。

「僕もだよ」

●まず、このバンドについて色々と質問させてください。フガジの活動停止にともなって新たにスタートしたプロジェクトという印象がありますが――

「プロジェクト的な、副業的なものじゃなくて、普通にバンドだよ。僕らはバンドって呼んでる。2人しかいないから正確にはデュオなんだけど、まぁ、パンク・ロッカーとしてのバックグラウンドがあるからバンドって言っちゃうね」

●あなたがエイミーと組もうと思いつき、実際にバンドを立ち上げるまでにはどのような経緯があったのでしょうか?

「エイミーとはつき合いが長いんだ。過去にも何回か、他のバンドの時に一緒に仕事をしたことがあったし、彼女はKレコーズのロイスのツアーでプレイしたりしていて、僕も彼らのレコーディングにつき合ったりした。それから、僕の弟のアレックスとザ・ウォーマーズっていうバンドもやってたし、そういったことを通じて彼女とはとても親しくなって、いつも音楽のことを話し合ってたよ。この10年ぐらい、ずっと『いつか一緒に音楽をやりたいね』って言い合ってたんだ。最初に言ったのは6年とか7年とか前になるかもしれない。でも、お互いに自分のバンドとか仕事で忙しくて、なかなか実現しなくてね。で、2001年にフガジが活動を止めて……確かブレンダンの子供が生まれるってことで休んだんだけど、その数ヵ月後に、今度はジョーの子供が生まれて。どうもまとまった活動の期間が取れない、っていう時期だった。僕としては音楽がやりたくてたまらなかったから、たまたまその頃、音楽活動をしていなかったエイミーに声をかけたんだ。実際に一緒にやるのはまったく初めてだったから、最初は緊張したけどね。でも、いったんプレイし始めたら、まったく努力を要しないくらいスムースにいったんだ。これは明らかにうまくいく、ってことですぐに曲作りに入ったよ。バンドとしてやってくとか、ライヴ・パフォーマンスをすることは念頭になくて、ひたすら一緒に曲を書いていった。何年も、そうやって個人的に一緒にプレイしてるだけだったんだ。その後、フガジの方がついに活動休止になった。その期間が永遠になるか、10年になるかは分からないけど、とにかく休止が決まって、僕としては解放された気分になってね。さらに1年ほどエイミーとプレイした後、『そろそろショーをやってみようか』ってことになったんだ。イーヴンスではすべてが新しい挑戦でね。僕らのライヴは全部、ロック向けのクラブじゃないところでやっている。フェスティバルもやらない。ロック・ビジネスには興味がないバンドだからね。僕らは音楽を、いわゆるロック的な環境から抜け出した場所へ持っていくことに興味を持っているんだ。このことはイーヴンスを日本に呼んでくれたタイムボムのスタッフにも話してあるけど、今回は招待されたことだけで幸運に思ってるから、あくまで例外的にロック・クラブでも演奏するんだ。ロック・クラブが嫌いなわけじゃないよ。ただ、音楽がある一定のタイプのヴェニューに押し込まれてる気がする。僕らは、セッティングによる制約を受けない演奏の仕方を求めてるんだよね。ロック・クラブでプレイするのって、あまりにもBGMが大音量でかかってて、次のバンドが大音量でプレイして……終わる頃には体中に煙草の匂いが染みついてて、『一刻も早く帰りたい』って気持ちになってるパターン。イーヴンスの場合は、僕ら1バンドだけで、自前のPAで、8時に始まって9時には終わる。しっかりと明るく照明のついた、禁煙の会場でプレイしてるんだ。人の家の裏庭でもやったし、駐車場でもやったし、インド料理店、ハイスクールの食堂、オープンな会場ならばどこでもやるよ。とにかく、音楽中心の考え方で、だからすごく気に入ってる。今までとは全く違う環境がね。フガジでプレイするのが気に入らなかったわけじゃないんだ。あれはあれで楽しんでたよ。でも、僕は人生を通して常に型を破ることを考えてきた。いつでもものごとを改善しようと努めてきた。これもその一環なんだ。つくづく思うんだけど、僕がこれまで自分の芸術、音楽を人々に公開してきたヴェニューというのは、自己破壊行動に基づいた経済で成り立ってるんだよね。それがどうしても、僕自身の性に合わなくて」

●バンドの自己破壊ですか?

「関わる人々全員だよ。ああいったヴェニューは、全部とは言わないけど、要するにバーだからね。煙草を吸って酒を飲むための場所だ。ついでに、その他の望ましくない行為もいろいろ(苦笑)。別に、ロック・クラブの経営者が悪だとは思ってないし、ロック・クラブそのものが害悪だとは思ってないよ。でも、人々の自己破壊行動をあてにした商売だってことは確かなんだ。酒も煙草も飲まない僕らのような人間が、そうしたシステムに荷担するなんて、ものすごく皮肉なことだと感じてね。音楽は必ずしもそんなセッティングでしか公開できないものではないと思うんだ。音楽、特にロックンロールは、パーティーすることと関連付けられてきた。意図的に、というよりも、そういうカルチャーが形成されてるんだよね。パーティーとレクリエーション。セックス・ドラッグ・アンド・ロックンロール。一般にそう見られてる。でもこれは決して自然なことじゃない。本来の形ではないと思うんだ。たとえば……バレンタイン・デーのお祭り騒ぎと似たところがあるんじゃないかな。日本でもバレンタイン・デーはある?」

●ありますよ。アメリカより酷いかもしれません。

「そうなんだ。でも考えてもみなよ? 誰かを愛することは素晴らしいことだし、愛を告白することも素晴らしいことだ。愛を告白する日を設定することも別に悪いことではない。でも、現在の異常な規模のバレンタイン商法は、愛とは何の関係もない。むしろ、人々の罪悪感を利用した商売だよ」

●(笑)。

「何かしないと罪の意識が生まれるように仕向けられてる。罪の意識なんて愛じゃないよ。同じようなことが音楽にも言える。僕は、音楽を神聖なものとして見てるんだ。非常にパワフルな表現手段だと思う。人々が集合するポイントになりうる。人々は音楽のために集まる。僕にとってこの上なく大切なものだ。でも、音楽業界が音楽をどういうものにしたかというと、例えばギターを弾くならジャックダニエルズのボトルを持たなきゃならないとか、全然意味のないことだよ。これなんかも、様々な角度からながめてみる必要がある。おかしくないか? ギタリストの多くが煙草をくわえてるのは偶然だろうか? もちろん偶然じゃない。作り出されたイメージなんだよ。しかも身体に悪い。イメージに惑わされると大切なものを見失ってしまう。いちばん大切なのは音楽だよ」

●イーヴンスは公園でフリーライヴを行なったり、いきなり当日に告知を行なうだけの抜き打ち形式でライヴをやったりするそうですね。

「いや、ギリギリになることはあるけど、いきなり当日ってことはないよ。さすがにあらかじめブッキングはしてある。ストリート・ミュージシャンではないからね。でも、1週間から10日ぐらい前に決まったライヴをやったことならあるな。そういうやり方は結構好きなんだ」

●通常のバンドがやっている「ライヴハウスのブッキング、様々な媒体を使っての情報告知」という形態を逸脱した演奏活動を行なっていこうという意識も高いようですね。この行動はどのような考え方に基づくものなのでしょうか?

「メディアを使っての告知なんてどうでもいいと思ってるんでね。興味を示してくれそうな人々には知ってもらいたいけど、聴きたいと思って来た観客が50人いてくれれば……だって、イーヴンスは日本で有名なバンドではないからね。フガジなら、知ってる人は結構いるかもしれない。でも、フガジを観たくて来た客 200人より、イーヴンスを観たくて来た客50人の方がいいんだ。新しいアイディアというものは、2000人の前では起こらない。新しいアイディア、新しいアプローチというものは、20人~25人が目撃するもんなんだ。誰かがステージに出てきて、びっくりするくらいラジカルなことをやったのを観たことある? そういう時、アリーナみたいな所で観てる? 絶対に違う。どこかの地下室とか、小さなクラブとかであるはずだよ。僕はそういうものにしか興味がない。観客の数は重要じゃないんだ。ペイするかどうかだけだよ。日本までは行くのも金がかかるし、日本は物価が高いから、今回はその点が気がかりだったんだ。バンドも赤字は出したくないし、招聘元にも出して欲しくない。儲けは出なくていいから、必要最低限の交通手段の手配と、食べることと、寝る場所の確保だけしておきたい、重要なのはそれだけなんだ。僕はその辺のことをじっくり考えて、用心深く行動する質なんだ」

●わかりました。イーヴンスではギターとドラムスだけ、という最小人数でのバンド編成をとっているわけですが、こうした形での表現の可能性をどのように考えていますか? また、いつぐらいからこうしたスタイルに興味を持ち始めていたのでしょう?

「2人だとやりやすい面と、やりにくい面、両方あるね。3人とか4人のバンドだと、何か決めようとする時、簡単には意見がまとまらないけど、イーヴンスは一人一票ずつの民主主義なんだ。だから、種類の違うエネルギーがあるんだよ。エイミーとはバンドだけのつき合いじゃないしね。一緒に住んでるし、強い結びつきがある。フガジの時のツアーは6人から8人で回ってたから、ホテルに人数分の部屋をとっておくことは必須だった。でもエイミーと回る時は『ベッドをひとつ用意してくれればいいから』って調子だから、簡単だよ。それに、フガジや、その他のバンドでのツアーには、どうしても『愛する家族・友人達と離ればなれになる』という側面があった。今はその点もクリアされて、あまり問題にならないんだ」

●サウンド的には満足していますか? 例えば将来的に他の楽器を入れてみる可能性などはあるのでしょうか。

「完全に満足することはないけどね。これまでもずっとそうだったし。でも、今のサウンドは気に入ってる。たまに、ジョー・ラリーにベースを弾いてもらいたいな、と思ったりはするよ。彼とは本当に長い間、一緒にプレイしてきたからね。フガジが結成される1年前からプレイしてたし、9年間一緒に住んでた親友同士だったし。僕にとってパーフェクトなベース・プレイヤーなんだ。だから、作曲していて頭の中でベースラインが聞こえることがあって、彼が弾いたら完璧だろうとは思うけど、今はちょっと不可能だね。でも分からないよ。将来的にはもしかしたらトランペット・セクションが入るかもしれない。まあ、現時点ではまったく想像がつかないし、特に厳密に考えてはいないよ。今考えてるのは、このインタヴューのことと、新曲を書いていくこと。それだけだからね」

●あなたの担当楽器を単に「ギター」とするのでなく、「バリトン・ギター」と記すことに、なにか特にこだわりはあるのでしょうか?

「バリトン・ギターってどんなものか知ってる? ベースとギターを組み合わせたような楽器なんだ。だから普通のギターよりも低音が出る。もちろんコードも弾けるよ。本来はサーフ・ギターとして発明されたものなんだ。コードを弾くと少し淀んだ音になる。マカロニ・ウエスタンの映画音楽を作ったエンリオ・モリコーネが多用していて、その印象が強い楽器だね。僕がこの楽器を好んで使ってるのは、このバンドの特徴として静かめなサウンドというのがあるからなんだ。ほとんどの場合、クリーンな音色を2人だけで奏でるわけで。この楽器にはギターじゃないように聞こえるライヴな次元があって都合がいいんだ。バリトン・ギターと記しているのは、実際にバリトン・ギターだからだよ。ベースを弾いてたら“ベース”と書くように、バリトン・ギターを弾いてるからそう書いたまで。 “バリトン”とだけ書いたら、たぶん分からないだろうし。バリトンの何?ってことになってしまう」

●(笑)。観客に合唱させてみたり、リラックスした空間での演奏だったりするなど、アーティストとオーディエンスの壁をとっぱらいたいという意図も大きいようですが、日本では言葉や気質の問題から、オーディエンスに歌わせることは難しかったりもしますし、会場も普通のライヴハウスになってしまうなど、制限も多いかと思うのですが、どのように対処するつもりでしょう。

「まったく分からない。やってみないとね。そういうことはあらかじめ計画を立てないんだ。ステージに出たら、椅子に座って、演奏して、反応を見ながら…… 誰も『今日はどうやって歩こうか?』なんて考えないだろう? 道がでこぼこだったり上り坂だったりしたら、それ相応の歩き方をするし、下り坂だったらリラックスする。シチュエーションによって臨機応変に対応を変えなければならない。集まってくれたオーディエンスを信用して……決して僕を殺しに来たわけじゃないと思うからね」

●(笑)。

「金を勝ち取るために行くわけでもないし。僕は自分の音楽をプレイするだけなんだ。客にウケれば最高だけど、ウケなくたってそれはそれで。みんなから『最低だった』って言われれば、『時間を無駄にして悪かったね』って謝って、今後日本には行かないようにするだけさ」

●そんなことは絶対ないと思いますが。

「とにかく、こっちとしてはそんなに心配してないんだ」

●こちらも楽しみにしています。ところで、過去イーヴンスのライヴにレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーが飛び入りしたという噂を聞きました。それはどのようにして実現したのでしょう?

「アルバムに収録されてる“On The Face Of It”という曲に、ごく短いピアノのフレーズが入ってる。楽器ではアルバム中、唯一のオーバーダブなんだけどね。この曲をライヴで演奏する時は、その部分だけゲスト・ミュージシャンを呼んでちょこっと演奏してもらうということを、ずっと前からやってきてるんだ」

●いつも違った人を呼んでるんですか?

「うん。誰かに小さなカシオ・キーボードを持ってきてもらったこともあるし。で、フリーは以前からいい友人で、ここ数年でエイミーとも親しくなってね。次のライヴを見に来るって言うから『じゃ、トランペットを持って来なよ』って誘ったんだ。ただそれだけ。10秒とかそこらのパートだよ。ステージにパッと登場して、サッと去っていった。一緒にプレイした、っていうよりは、一瞬だけ飛び入り参加したって感じだね」

●一緒にコラボレートしたとか、そういうんじゃないんですね。

「そう。でもフリーは実は優れたトランペット奏者でもあるからね。ベーシストになる前はトランペッターだったんだ。本当にびっくりするような、美しいフレーズを吹いてくれたよ」

●いろんな人の飛び入りは、よくあることなんですか?

「最近はあまりなかった。誰かに声をかけておくのを忘れてしまったりしてね。今度またやろうかな。アイディア自体は大好きだよ。でも、毎日プレイしてるとなると、つい忘れてたりするし。突然呼び出してもみんな来れるわけじゃないし。最低1日前には調整しておかないとならないから」

●ところで、レッド・ホット・チリ・ペッパーズといえば、ジョン・フルシアンテがあなたと一緒に制作した『DCEP』という作品を去年リリースしましたよね。

「僕はプロデュースを任されただけだけどね」

●この作品を作った時のエピソードや、仕上がった作品そのものに対する感想、さらにジョン・フルシアンテというアーティストに対する評価などを聞かせてください。

「ジョンは僕が知ってる中で最も偉大なギター・プレイヤーだよ。非常に優れたミュージシャンだし、チリ・ペッパーズで活動しながら、精力的にソロ作品をリリースしている多作なアーティストだよね。彼とも良い友人同士なんだけど、あのプロジェクトについては彼から説明を聞いて、『ワシントンにおいでよ、一緒にレコーディングしよう』と僕が誘ったんだ。僕が25年間ずっと使ってるインナー・イヤー・スタジオで、ジェリー(・ブッシャー)にドラムを叩いてもらって、僕がプロデュースするから、って。それを聞いたジョンが『いいね』って言って、そんな風にして出来たアルバムだよ。僕の家に彼が泊まって、一緒にレコードを作った。2~3日しかかからなかったんだ。本当にいいアーティストだと思う。あのアルバムは僕も大好きだよ」

●チリ・ペッパーズのようなバンドは、フガジとは正反対のまさにメジャーな音楽産業のど真ん中にいる人達だと思います。誠実なミュージシャンであれば、どのような立場の人でも心通じあえることを、これらのコラボレーションは証明しているように思えるのですが、それでも彼らと触れ合う際に、価値観を共有できない部分を感じることはあったりますか?

「ビジネスでつき合ってるわけじゃないし、価値観でつき合ってるわけでもないからなぁ。彼らのことは、普通の人間としてしか見てないから。チリ・ペッパーズのメンバーだからって特別視する必要はないと思うし。たとえ政治とかビジネスとかパンク・ロック的な面で考え方が同じでも、人間的に鼻持ちならないと感じてしまう奴だってたくさんいるしね。人としてどうかっていうことの方に興味があるんだ。ジョンとは契約を結んでるわけじゃないし、フリーの飛び入りに彼のマネージャーが関わってるなんてこともない。単純に、友達だから助け合うんだよ。音楽のためにね。彼らには彼らの事情に基づいた活動の仕方があるんだろうし、僕には僕の事情に基づいたやり方がある。お互いにお互いのやり方を批判する立場にはないんだ。君はバンドとかやってる?」

●いえ、残念ながら。

「例えばサッカーでも何でもいいけど、何人かで集まらないとできないことってあるだろ? 僕らのやってることって、1人でやるより複数でやった方がいいクリエイティヴ・プロセスなんだ。僕が世に放ちたいのはそういう音楽だよ。チリ・ペッパーズの音楽が僕の音楽とは別のチャンネルから流れてくるものだということは理解してる。でも、根本的に音楽であることには変わりないんだ。レッド・ホット・チリ・ペッパーズについて、これは言っておきたいな。確かに彼らのキャリアには、問題視されても仕方ないようなことが過去にあった。そして、ものすごくビッグな人気バンドだってことも分かってる。人気バンドゆえに巨額の金が動くもんだから、バンドの周辺には欲の張った怪しいビジネスマンが徘徊してる。でも、それは彼らにコントロールできることじゃないんだよね。僕は彼らのそういう面を全部理解してるつもりだよ。もう一つ指摘しておきたいのは、チリ・ペッパーズのライヴ・パフォーマーとしての凄さだね。彼らの演奏は、世間一般のバンドより頭ひとつ抜きん出てる。技術的にも、音楽性の深さでもね。是非、彼らのライヴを観に行くことをお_めするよ。別に世界一のバンドだとか言いたいわけじゃなくて、もし彼らのことを俗っぽい商業的なバンドだって思ってる人がいたなら、こう言いたい。僕は生まれてから今まで数え切れないほどたくさんバンドのライヴを観てきた。星の数ほどね。その僕が言うんだから間違いないよ。レッド・ホット・チリ・ペッパーズが凄いっていうことはね。真剣に凄いよ。音楽のために生きてるような奴らだから。ジョン・フルシャンテは音楽のために生きてる。毎日、四六時中、音楽のことしか考えてない男なんだ」

●わかりました。さて、『バーン・トゥ・シャイン』というDVD作品を非常に楽しんで拝見しました。2度とは存在しないシチュエーションでのライヴ、 D.C.のアーティストが集まって演奏する、など興味深いコンセプトを持った作品ですが、あの作品の撮影に参加した時の話や、出来上がった作品を見た時の感想などを聞かせてください。

「あれはブレンダンのプロジェクトで、彼が電話してきてイーヴンスでやってみる気はあるか?って訊いてきたんだ。彼の友人の家が取り壊される前に火をつけられるって話で。燃やされる家だからどんな使い方をしてもいい、って言われて、ブレンダンがそこでライヴを撮影しようと思い付いたんだ。その後、家が燃やされるシーンも撮っておいてね。撮影の日はものすごく寒い日で、たぶん気温が……華氏10度(摂氏マイナス12度)かなんかで。がらんどうの家にはもちろん暖房なんかなくて、だからみんな厚いコートを着込んでるんだ。(割り込みコールが入る)ごめん、ちょっと待っててくれる?」(間)「ラングフィッシュのエイサだったよ」

●大丈夫ですか?

「後でかけ直すから大丈夫。で、とにかく寒い中エイミーとロケ地に行って、他のバンドを4つほど観て……テッド・レオ、ボブ・モウルド……どれも面白かったよ。いい経験だった。正直言って、DVDの仕上がりには少し批判的な部分もあるんだけどね。何故かというと、みんな陰気な表情に撮れてるからさ。でも、実際には結構、喜びに溢れた、楽しい日だった印象があるんだよ。話をして、笑い合って過ごした1日だったんだ。でも、編集上の判断で笑みが見えるシーンは全てカットされた。カメラに向かってプレイすること自体、ぎこちなくなるものなんだよね。ひとつの部屋に、カメラと5~6人いるだけの撮影なんだ。あれからブレンダンは、同じシリーズとしてシカゴ・ヴァージョンを撮ってて、そっちにはウィルコやシェラックなんかが参加してる。もうすぐリリースされると思うよ。2週間前にはポートランドで、スリーター・キニーとかとやってるはずだ」

●そちらも楽しみにしてます。さて、前回インタビューさせていただいた時は、Q and not Uとブラック・アイズ、エル・グアポの新作が出るという話で盛り上がっていたのですが、たいへん残念なことにもはやいずれのバンドもいなくなってしまいました。D.C.のアーティスト達は特定のプロジェクトに固執せずに自由なスタンスで表現活動に向かう傾向が強いような気がしてきたのですが、確かにエル・グアポはスーパーシステムになり、ファラケットが解散してもメディケイションズが生まれたわけで、次々に新たな創作の場が生まれていくのであればそれでいいのかもしれません。ただ、それでも外野から見ると「あんな良いバンドだったのにもったいない」と感じてしまいます。

「バンドって人間関係だからさ。人間関係そのものなんだよ。特にここワシントンD.C.では、音楽で生計を立てるということが出来ない。音楽業界というものがない街だからね。N.Y.やL.A.ではバンド名が商標となって、メンバーチェンジしてもバンド名を残してるけど、この街で音楽をやるってことは、よっぽど音楽が好きだってことなんだよね。音楽をやるには、音楽仲間との合意に基づいて始めることになる。仲間との関係性は、他のどんな人間関係とも同じように、時と共に変わるものなんだ。だから、ある程度まで行ったら『そろそろ終わりかな』っていう合意に達して、関係を停止することになる。過去25年間、僕は多くのバンドの始まりと終わりを見てきたけど、一般に、早く思える解散よりも、遅すぎる解散の方が問題が多いんだよね。必ずではないけれど、ありがちなのは、ただバンド名を存続させるためだけにメンバーチェンジを繰り返して、必要以上に長く続いてしまうこと。それだと初期の作品をやる意味がなくなってしまったりする。いくつもの偉大なバンドが、そのオリジナルの形とは似ても似つかないものに変化しているにもかかわらず、同じ名前を使い続けてる。そうすると、そのバンドについて話す時、なんらかの条件付で話さねばならなくなってしまうんだよね。例えばバッド・ブレインズ。僕が初めて彼らを観たのは 1979年だった。1980年までには、僕の中で歴代1位の、最も偉大なバンドになっていたよ。でも、彼らはいつまでも止めなかった。シンガーが変わっても、ドラマーが変わってもプレイし続けた。オリジナル・メンバーが戻ってきたりもしたけど、変におかしくなってしまって、ホモフォビックになったり、メジャー・レーベルとサインしたり……。だから、そういうバンドについて話をする時は、どの時代かはっきりさせなきゃならない。バンドが結成される時って、一種のエネルギーが生まれると思うんだ。そしてそのエネルギーが枯れた時、そのバンドは終わる。これが一番オーガニックで健康的な在り方だよ。もちろん僕だって、ブラック・アイズが終わったと聞いてすごく悲しかった。彼らのセカンド・アルバムは素晴らしかったし、ライヴも最高だったしね。でも、メンバーの1人が引っ越すことになって、そのメンバー抜きでは続けたくなかったからって解散したんだ。バンドがどうして変化するのか、何故そういう決断をするのかは、究極的には本人達にしか分からないけど。ともかく、いろんなバンドが解散してしまうのが悲しい気持ちは分かるけど、Q and not Uやブラック・アイズだって、その元のバンドが解散しなければ存在してなかったんだからね」

●それはそうですね(笑)。

「だから僕は、常に次に来るものに対して希望を持ち続けてるんだ。そこが一番面白いと思うからね」

●そういえば不思議ですよね。例えばオリジナル・メンバーのギタリストが抜けて、代わりが入った場合より、解散した場合の方が惜しまれる、っていうのは。

「それは、バンドよりもバンドの曲に執着してるからじゃないかな。それはそのバンドのエッセンス的な部分とはまた別の話だよ。そうなると、要するに、曲を再生するためだけにの存在になってしまう。人々が望む通りの商品を提供するだけのね。それじゃつまらないよ」

●なるほど。また話は変わりますが、しばらく前に音楽の著作権保護問題に関して、とある大学で行なわれたディスカッションに参加して自身の見解を述べたと聞いています。デジタル・メディアの発達に伴って複製技術が発達し、それをリスナーが共有することでアーティストの利益が損なわれることを恐れる人は多くいるようですが、あなた個人の見解を改めて聞かせてください。

「僕は大した問題じゃないと思ってる。だって僕は、金を稼ぐために曲を作ってるわけじゃないからね。人々に聴いてもらうために曲を作ってるんだ。だから、もし人々が、複製したものを聴きたいと思うなら、それで構わないと思ってる。最終的に、もし全てが現在の方向へシフトするなら、誰もレコードを買わなくなるだろうね。何でも無料で手に入るわけだし。そうすると時代が逆戻りして、自分の人生にアートが必要なら――誰でも人生にアートを取り入れるべきだと思うけど――アーティストをサポートしなければならない、という状況になると思う。“芸術の擁護者”と言うと、ビル・ゲイツみたいな、交響楽団に多額の寄付ができる人をイメージするかも知れない。でも実際には、CDを買うのに10ドル払う人だって芸術の擁護者だよ。直接的にアートをサポートするんだからね。僕自身を例に取ってみると、ネット時代以前には、アルバムを出せば売れたのは1000枚くらいだった。今では、仮に50,000人が僕のアルバムを無料でダウンロードしたとする。でも、そのうち10%が、実際にレコードを手元に置きたくて買うかも知れない。僕は楽観視してるよ。アーティストにメリットはあると思う。まぁ、そもそもあまり気にはしてないけどね。僕が大学で著作権について話す時は、ビジネスに絡めた話じゃなくて、音楽をサポートするっていう観点から話してるんだ。レコード・レーベルの経営者に対してだって、僕にはこう言う資格があると思う。『音楽業界・レーベルが大打撃を受けて滅亡したとしても、僕は困らないよ』ってね」

●(笑)。

「むしろ喜ばしいことだね。この業界は過去100年間、レコード音楽を事実上独占してきた。そして、僕に言わせれば、音楽のスピリットや意志に対して、非常に深刻なダメージを与えてきた。音楽は、誰もが手に入れられて、誰もが作れるものだ。フリーなんだ。音楽を売ることは出来ない。CDやテープやアナログ盤は売ることが出来るけどね。MP3やポスターやTシャツも売ることも出来る。そういうのはみんな“商品”だから。でも音楽は売ることが出来ないものだ。空気中に漂っているものなんだから。ボトル入りの水みたいなものだよ。川を流れる水はタダだけど、ボトルに詰めた水は売ることが出来る。だからって会社が悪いわけじゃない。僕だって水を買って飲むことはあるし、CDもレコードも買う。買うことは嫌いじゃないよ。でも、他に選択肢がないという状態はよくないね。独占されてはならないものなんだ。音楽業界の強欲な振る舞いは、非常に醜い結果をたくさん生んできた。はっきり言って、音楽を歪めてしまったと思う。レコード会社が売りたいと思うものを作るには、音楽を軽んじて安っぽくする以外にない。レコード業界が、音楽を単なるエンターテイメントとして扱ってきたことが原因だよ。そのせいで、例えばミュージシャンがイラク戦争について意見を述べると『ただのエンターテイナーに政治が分かるはずがない』なんて言う人がいたりする。でもさ、そもそもホワイトハウスにいる人たちだって単なるビジネスマンじゃないか。ビジネスマンに政治の何が分かるっていうんだ? 彼らだって何も分かっちゃいないよ。話を戻すと、音楽がエンターテインすることはあっても、音楽=エンターテインメントじゃあない。エンターテインメント以上のものなんだ。音楽は、言語よりも古くからあるコミュニケイション手段なんだよ。このことははっきり言えるね。だからもし、レコード業界が滅んだら、ベルリンの壁が崩壊した時のような感覚になると思う。『生きてるうちに見れてよかった!』みたいにさ」

●(笑)よく分かりました。もうひとつ参考までに、昨年の暮れに行なわれた大統領選挙の前段階で、多くのアーティストが行なった反ブッシュ・キャンペーン活動――例えば、ロック・アゲインスト・ブッシュとかヴォート・フォー・チェンジなどに対してどのような意見を持っているか聞かせてください。 

「いいことだと思うよ。真剣に考えた人々がいたってことが嬉しいね。まだ終わっちゃいないよ。選挙の結果に失望した人は多かったと思うけど、落胆してないで、一層努力しようという気持ちになるべきだよ。明らかに、思ってたより敵は手強かったわけだ。でも大丈夫。つまるところ、天気みたいなものだから。政府っていうのは天気みたいなものなんだ。酷い天気の時は……台風で手足を骨折するかもしれない。でもいくら嵐に打ちのめされても、いつか晴れる。政権についてる人間達も不死身じゃない。永遠には続かないよ」

●アーティスト達が、選挙後も特に活動をしている様子を聞かないんですが、一過性のものだった恐れはあると思いますか?

「中には『失敗に終わったぞ、さあどうしよう』って思ってる人もいるかも知れないけど、新しい刺激を受けて今後に生かすアーティストもいると思う。さらに深く関わるようになった人もいるかも知れないし。さっき君が挙げた活動は大統領選に向けてのキャンペーンであって、今は大統領選の時期じゃないから、あれがあの時期限定だったのは当然のことだよ。ただ、政治に関心を持つ人を増やしたことは確かだよね。時々『今は反戦運動がない』って言われることがあるけど、そんなことはない。今のアメリカにも反戦運動は存在する。ベトナム戦争の初め頃と比べても目立つ規模だ。歴史の教科書で、アメリカがベトナム戦争に介入してから3年経った1963年のところを読んでごらん。反戦の声はまだそれほど上がっていなかった。それから数年かけて、大きなうねりとなっていったんだ。僕はどんな政治的な運動も有意義だと思う。いい勉強になるからね。それと、孤独にならなくてすむから」

●では最後に、ディスコード周辺以外で最近お気に入りでよく聴いている音楽が何かあれば教えてください。

「ディスコード周辺以外か。ふむ。最近は何を聴いてたっけ……今ここにあるものを見てみると……僕の趣味は変わってて、範囲が広いんだ。最新のチャートものは聴かないけどね。ヴィック・チェスナットは結構好きだな。アフロ・ポップものを研究してるところなんだ。それからニーナ・シモンの大ファンで、あと、レゲエもよく聴く。その時の気分によって聴いてるね。Satan’s Ratsという、1977年に活動してたブリティッシュ・パンク・バンドの、すごくいいシングルを集めたコンピレーションを最近入手して聴いたりとか。 60年代のガレージものもよく聴くし、ジミ・ヘンドリックスだって、ヒップホップだって聴くよ。ヒューストンのScrew Musicという、スロウダウンさせたヒップホップが面白いね。音楽に好奇心があるから、なんでも試すんだ。でもこれだけは言える。1979年にパンク・ロックに夢中になってから、一度もラジオをつけてない。冗談じゃなくて、本当にそうなんだけど、ラジオで流す音楽は聴かなくなったんだ。だからホワイト・ストライプスの曲も、オアシスの曲も、ひとつも知らない。彼らが悪いわけじゃないんだよ。つまり、こういうこと。このインタヴューの間にも、世界では一生かけて聴けるくらいの音楽が生まれてる。世界の人口を考えるとね。音楽の源泉はどこまでも深い。だったら、どうして表面に浮いてるあぶくやゴミのような音楽を聴いていられる? 僕は深く潜って泳ぎ回りたいね」

●なるほど。あらためて、イーヴンスの来日公演を心から楽しみにしています。今日は長時間どうもありがとうございました。来日した際にはまた対面で取材させてくださいね。

「僕も楽しみにしているよ」

— Evens -Ian MacKaye
Tue 4

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